脳のしくみから考える言葉がけ

マイナス思考よりプラス思考。否定的な言葉よりも肯定的な言葉がけ。
最近はいろんな書籍やYouTubeなどでも言われています。
確かにスポーツの現場でも、プラスの言葉を掛けているチームが成果を出しているのが現状です。

では、なぜ「プラス思考」や「肯定的な言葉」が成果につながるのでしょうか?

脳の仕組みを活用する


この答えは「人間の脳」にあります。

人間の脳は三層構造になっています。
一番外側が「大脳新皮質」と言います。思考・分析・判断・イメージなどを司る知性脳の部分です。
その内側にあるのが「大脳辺縁系」。特に「扁桃核」で快・不快や好き・嫌いなどの感情を司ります。
そして、一番奥にあるのが「脳幹」です。この部分から必要に応じてどのホルモンを分泌するのか指令を出します。

アドレナリン:闘争ホルモン
ドーパミン:やる気ホルモン
セロトニン:幸せホルモン
βエンドルフィン:覚醒ホルモン
など

脳幹からどの様な指令を出すのか?
やる気のホルモン(ドーパミン)?それとも、闘争ホルモン(アドレナリン)?
それとも違うものか?
どんな指令かによって、体そのものの動きが大きく変わります。

もう一つの大切なこと


もう一つ大切なことが、「脳は入力よりも出力を信じる」ということ。

今までの経験や思い、考えたこと(入力)よりも、口から出た言葉や表情(出力)を、脳は信じるのです。

例えば野球の試合
3点差で勝っている状況だった9回表、相手チームに2点返され1点差。しかも、1アウト2、3塁のピンチ。
頭の中は「やばい、逆転されるかも・・・」
このような状況の時、マウンドに集まった選手の口から
➀「やばいな、このままだったら逆転されるぞ。負けたくない・・」と沈んだ表情で話すチーム
➁「まだ1点ある、9回裏の攻撃もある。思い切ってプレーしよう!」と笑顔で話すチーム
どちらのチームが、この後のプレーで、パフォーマンスを発揮することができるのでしょうか?

脳のしくみのまとめ

プラスの言葉を使う→笑顔や前を向く姿勢で対処する→脳がプラスのホルモンを分泌する→体がプラスに動こうとする→成果や成長につながる

勝つか負けるかはコントロールできませんが、選手自身の行動はコントロールすることができます。
「出来ない」を口にするよりも「出来たところ」に焦点を当てた言葉がけで、選手のパフォーマンスを最大発揮させるチーム作りをしていきませんか?

スポーツコミュニケーションアドバイザー 村井大輔

スポーツ指導の現場で使える声の掛け方などを、事例を交えながらより具体的にお伝えします。

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